今回は熊本県阿蘇郡南小国町にある黒川温泉郷の『旅館 山河』の宿泊記です。2020年12月に宿泊しております。
黒川温泉は私の好きな温泉地ランキングで明らかに上位に入ります。お湯が良い。やっぱり温泉はお湯が大切と考えています。
緑が綺麗な山の中にある黒川温泉。そんな黒川温泉の中でも旅館 山河は中心街から車で5分ほどの離れた場所にあり、喧騒とは完全に無縁の旅館。内湯、外湯、貸切風呂、足湯と複数のお風呂と泉質は2種類あり、飽きることはありません。
今回、私は「ふるさと納税」を南小国町へすることで旅館 山河のペア宿泊チケット(1泊2食付き、土日も可)を入手し、それを利用したものです。
一休.comで口コミ評価が4.58ポイント(2021/6/18時点)もありますが、私も宿泊費が手頃で本格的な温泉と料理を楽しめることからこの高得点には納得でリピートしたいと思っています。
- 落ち着きの中にキュートさがある客室
- 混浴露天風呂の様子
- 3種類の貸切風呂
- 旅館ならではの食事
では、宿泊記、スタートします!
客室 / Room
\ 今回泊まった お部屋は? /
スタンダード(西棟)
部屋タイプ / 馬酔木(8畳)
客室は全部で16室しかないこじんまりとしたお宿です。おじさん得意の客室一覧、今回は手抜きですがお許しを。(笑)
- 和室15(内風呂付4、露天付1、離れ内風呂付1)
- 和洋室1(離れ露天・内風呂付1)
今回宿泊した「馬酔木」はスタンダードな8畳一間の部屋タイプ。部屋の名前がすべて植物の名前で素敵でした。特に今回は客室をこちらから指定したわけではなく、割り振られたお部屋です。どうやら旅館 山河の最もスタンダードなお部屋のようです。公式ホームページには代表例として馬酔木が載っておりました。
居間 / Living room
客室はシンプルな和室。シンプルなのですがどこかかわいさがあると感じました。四角のテーブルではなく、丸いテーブルでこたつだからでしょうか。古い旅館のはずですが、清潔感があり、二人で宿泊するには十分なお部屋です。訪れたのは12月ですので、九州と言えども山の中、外は寒い。路面が凍結するかしないかくらいの温度でした。少し隙間風が入る印象はありますのでこたつがあってとても助かります。
食事は夕食、朝食ともにお食事処でした。夕食をいただいている間に布団を敷いて下さいます。たまには布団もいいですよね。畳は好きなので家には1室でいいので和室が欲しい。理想は縁側が欲しい。昼寝したい。
居間の奥に洗面台がありました。ちょっと珍しいですよね。
洗面台の反対側にはミニキッチンがありました。キッチンとHPには書いてありますがミニと付けたくなるし、そもそもキッチンと言っていいのか疑問です。
中心にある椅子とテーブルは風情があるなと思いました。木製の結構しっかりとした作りです。灰皿があるのが昔ながらの旅館だなと感じます。喫煙可の部屋ですが、たばこを吸わない私でもたばこの匂いは一切感じませんでしたのでご安心ください。
山の中で草木が多いですが、冬だったからかもしれませんが、虫も気になりませんでした。
客室設備 / Room facilites
テレビ、冷蔵庫、電気ポット、電話、ウォシュレットトイレ、ミニキッチン(コンロ無)、洗面台、ドライヤー、冷暖房、金庫がありました。基本的なものはすべて揃っています。
アメニティ / Amenities
浴衣、フェイスタオル、バスタオル、歯ブラシ、カミソリ、ブラシなどがありました。こちらも基本的なものはすべて揃っています。予め用意して持参する必要はないですね。
ここまでがお部屋のご紹介でした。シンプルですが旅館に来たんだなと実感でき、清潔感もあるので快適です。
母屋フロント / Reception desk
客室からご紹介しましたが、旅館に到着してまず訪れるのは母屋にあるフロントです。
入り口には日本秘湯を守る会の提灯があります。実は旅館 山河は「日本秘湯を守る会」に加盟しているのです。私も教えていただくまで知りませんでしたが、日本秘湯を守る会ではスタンプ制度があります。日本秘湯を守る会に加盟している宿に”直接”もしくは”日本秘湯を守る会経由”で予約をして、加盟している宿の内10軒に宿泊すると、その10軒の中から宿を選んで1泊無料で宿泊できます。気になった方は日本秘湯を守る会のホームページにアクセスしてみてくださいね。
さて、話は旅館 山河に戻しますが、ここの入り口を入ったところにフロントがあり、チェックインはお茶とお茶菓子を頂きながらゆったりと行います。やはりこういうおもてなしがあると心地よいですね。ちなみにお茶菓子の写真はありません、なぜならば到着早々空腹で飛びついたからです。おじさんの食い意地。
フロントには暖炉があり、少し外国を思わせます。この写真の反対側には囲炉裏もあり和と洋が良い感じに混ざり合っています。
バーカウンターはフリーの飲み物(デトックスウォーターかな?)がありました。コロナ禍だから使っていないのでしょうか。わかりません。
後ほど詳しくご紹介しますが、旅館 山河には3つの貸切風呂があり、六尺桶という貸切風呂が人気のため予約をしてはいかがですかとご案内いただきました。六尺桶は楽しみにしていたので、当然予約しました。希望の時間があるのであれば早めにチェックインしたほうが良さそうです。
母屋の入り口付近には少しだけではありますがお土産の販売もありました。
ちなみに全体的な配置はこのようになっています。
温泉
旅館 山河には全部で7つのお風呂があります。貸切風呂の利用時間はそれぞれ1時間です。お湯の種類は2種類(1号泉:単純硫黄泉、2号泉:ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉)です。一覧を作りましたのでご覧ください。
タイプ(特徴) | 名称 | お湯 種類 | 利用時間 |
露天風呂(混浴) | もやいの湯 | 2号泉 | 6:00~22:30 ※(入湯手形)8:30~21:00 |
露天風呂(女性専用) | 四季の湯 | 2号泉 | 6:00~22:30 ※(入湯手形)8:30~21:00 |
内風呂(女湯:桧風呂) | 薬師の湯 | 混合泉 | 6:00~24:00 |
内風呂(男湯:岩風呂) | 薬師の湯 | 混合泉 | 6:00~24:00 |
貸切桶風呂(半露天風呂) | 六尺桶風呂 | 2号泉 | 7:30~10:00、15:00~22:00 |
貸切風呂 | 桧風呂 | 2号泉 | 6:00~10:00、15:00~24:00 |
貸切風呂 | 石切風呂 | 混合泉 | 6:00~10:00、15:00~24:00 |
泉質
掘削自噴の1号泉の泉質は、単純硫黄泉で、高血圧、動脈硬化、慢性皮膚炎、慢性婦人病、切り傷、糖尿病に効くといわれています。また、源泉汲み上げの2号泉の泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉で、動脈硬化、慢性皮膚病、切り傷、やけどに効くといわれています。
※「黒川温泉 旅館 山河」公式HP
いきなり驚きますが、メインの露天風呂は「混浴」です。しかも水着やタオルは禁止なのでガチです。お湯も透明です。脱衣所もお風呂内からは丸見え。私が入ったときは幸い誰もいませんでしたので後ほど写真でご紹介します。
すべて源泉100%掛け流しの温泉です。美肌効果もある泉質なので、どれに入浴しても肌がツルツルになります。すぐに効果を感じられるからすごい!
では、私が入った「もやいの湯 (混浴露天風呂)」「六尺桶風呂 (貸切風呂)」「桧風呂 (貸切風呂)」を順番にご紹介します。
もやいの湯 (混浴露天風呂)
入湯手形でも入れる「もやいの湯」のご紹介です!
混浴露天風呂の入り口はこんな感じで風情があります。右側壁が途切れていると思いますがその奥はもうお風呂が見えています。混浴ということもありそもそもあんまりちゃんと隠されていません。中からも外を歩いてる人が見えます。(笑)
脱衣スペースももちろん男女兼用。なかなかワイルドですよね。私が朝方入浴した時は誰も入浴しておらず、贅沢にも貸切でした。
お湯の色はほとんど透明。お湯は硫黄の匂いがします。温泉に入ってる~って実感できて好きです。うたせ湯があるのも良かったです。
もやいの湯はとても広い露天風呂で開放的です。大自然の中でのんびりとできるいいお風呂でした。
六尺桶風呂 (半露天貸切風呂)
続いて宿泊者限定の六尺桶風呂です。こちらは3種類の貸切風呂の中でも最も人気があるお風呂です。先ほど記載した通り、チェックイン時に予約することをお勧めします。
入り口は小屋といった印象。扉を開けると家族にちょうどいいサイズの脱衣所があります。
六尺桶風呂の中はこんな感じです。半露天風呂と言われるのは屋根はあるけど壁はないからですかね。夏ならば緑がもっときれいだと思います。写真ではお風呂の大きさがあまり伝わっていないと思いますが、家族3人で全然入れるサイズです!
写真の通りですが、私は明るいうちに六尺桶風呂に入りました。暗くなってしまうと外は真っ暗になり、緑を見ることができなくなるので明るい時間を選びましたが、その選択は正解だったと思います!
入ってみて気付いたことですが、お湯に浸かるまでが苦行。冬だったから本当に寒かった。昼間だったのに寒い。洗い場もありますが掛け湯するくらいしか余裕なし。六尺桶風呂に入るときは入浴までの寒さは覚悟しましょう。温泉なのでお風呂を出たあとはぽかぽかが続くので問題なしです。
目の前の緑を眺めながら入浴していると、川の音や鳥のさえずりが聞こえ、気持ちい風も感じることができる。自然を感じながらの入浴は最高です。
桧風呂 (貸切風呂)
最後に桧風呂をご紹介します。
桧風呂は内湯です。と言いたいところですが隙間から冷たい空気が入ってくるので半分以上外ちゃうか?と思いました。これも入るまでの辛抱です。耐えれば気持ちの良いお風呂が待っている!
この桧風呂、お気に入りです。雰囲気が私好みでした。夜に入ったのも正解だったと思います。ライトの雰囲気もレトロで良いんです。ぜひ桧風呂にも入ってみていただきたいです(^^)
そして何よりもアマン東京の記事でも書きましたが私の好きな桧の匂いがたまらない。本当にたまらない。そして木の温もりと優しさ。癒されました。
六尺桶風呂は完全に予約制ですが、切石風呂と桧風呂は夜になると写真の通り鍵がフロントにおいてあるので、鍵が掛かっていれば自由に入ることができます。
鍵が掛かっていたらラッキーですのでぜひ入ってみましょう!
ここでchotto ojisan。旅館 山河の浴衣はこんな色でした。渋い色でおじさん好み。危うく着たまま帰りそうでした。籠もかわいいですよね(^^)
この写真、裸足で歩いてるように見ますが、違いますからね。
黒川温泉では「入湯手形」というもの販売しており、旅館の温泉を巡ることができます。旅館 山河もその対象宿になっていますが、7つの温泉全てが対象なわけではありません。対象は2つの露天風呂のみ。一つは混浴、一つは女性専用なので、実質1つですね。
今回私はあまりばたばたしたくなかったので湯巡りはしませんでした。旅館 山河のお風呂さえも網羅できていません。長期滞在や日帰り旅行ではない限り、湯巡りをしなくても満足レベルは高いと思います。
足湯
実は足湯もありますので簡単にご紹介します。
建物を出たところに足湯があります。これも源泉かけ流しで贅沢。服を脱ぐのは面倒だけど少し温泉を感じたいというときにはちょうどいいですね。
夕食 / Dinner
食事は地元熊本の食材を使った会席料理。母屋にあるお食事処は、半個室タイプでしたので周りを気にせずに食事を楽しむことが出来ました。
師走の献立てとかいてあるように、内容は毎月変わるのでしょうね。季節を感じられる旬のお食事を頂けることが分かります。
右下の食前酒は柚子酒。旬の食材を使っていて、冬を感じます。
出ました、馬刺し。熊本に来た!という感じがします。お造りも身がしっかりしていて新鮮で美味しい。
つみれは鴨肉で、しっかりだしがきいていて優しい味。
自然豊かな阿蘇の美味しい水で育った八女魚は身がしっかりしていて、シンプルな塩焼きで美味しくいただけました。
「味彩牛」という熊本のブランド牛。山椒がきいたタレで味付けされていてさっぱり。
鯖出汁にわさびを溶かして一緒に頂く、蕎麦饅頭。
ゴマ風味の杏仁豆腐は、熊本ならではの小国のジャージー牛乳を使用した一品。安納芋がのった最中とともに。
朝食 / Breakfast
朝食も綺麗に提供されます。優しい味で朝には最高でした。決して豪華ではないですが丁寧さが伝わるお料理でした。
細い竹にあるのは味噌をベースに作られたご飯のお供。フルーツは竹に入って提供されました。山の旅館にいることを感じます。
朝食後は、フロントでコーヒーのサービスがあり、囲炉裏前でほっと一息。こういう時間、とても大切ですね。
カップとソーサーもかわいくて癒されます。
その他施設 / Other facilities
立派な囲炉裏や源泉もありましたのでご紹介します。
思わず立ち止まってしまいたくなる素敵な囲炉裏小屋。実際に火おこしされているので、腰かけて団を取ることが出来るスペース。雰囲気がたまりません。タイムスリップしたみたい!
1号泉 (単純硫黄泉)の泉源があります。さすが単純硫黄泉、匂いとさびがすごいです。本当に温泉が湧いてるんだなぁと実感します。
一休.comダイヤモンド特典 / Member benefits
一休.comから予約は可能ですが、残念ながらダイヤモンド特典はありません。
旅館周辺情報 / Nearby information
車で山河に向かうまでに、観光名所「鍋ヶ滝」と「大観峰」に寄りました。どちらも有名所ですね。黒川温泉まで行くのであればぜひお立ち寄りください(^^)
旅館基本情報 / Ryokan information
【住所】阿蘇郡南小国町満願寺6961-1 【電話番号】+81967440906 【アクセス】九州自動車道・熊本ICより90分、九州大分道・日田ICより60分、阿蘇駅からバスで50分 【駐車場】あり30台(無料) 【チェックイン/アウト】15:00~(最終チェックイン:19:00) / ~10:00 【総部屋数】16室 【煙草】可能
最後に / Comments
今回は黒川温泉の「旅館 山河」をご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
冒頭でもお伝えしましたが、お湯が本当に良いです。ニキビなんてすぐに治ります。
お湯の良さに加えて山の中にあるレトロな雰囲気がより気分を高めてくれる大変良い旅館でした。
私はまた行きたいと思います。
最後までご覧いただき本当にありがとうございました。今後もご訪問いただけると嬉しいです。ぜひ、Twitter・インスタグラムのフォローや本ブログのお知り合いへのご紹介もよろしくお願い致します(^^)